2025/05/16
当社で特許取得しているフィルムスケールは、ガラスと比較して加工コストが低いという事以外にも、さまざまなメリットや可能性を秘めています。
今回はフィルムスケールに関して、もう少し詳しく解説いたします。
フィルムスケールとは、フィルム基材に成膜した金属(Cr,Alなど)をエッチングし、パターン加工したものになります。
パターニングできる最小線幅は2μm、精度は±1μmとなります。
現在では主に光学用途で使われ、光学式エンコーダーや力覚センサーなど、センサー用スケールとしてご採用いただくことが多いです。
フィルムスケールのパターン例(10μm L/S_アルミ)

アルミは金属の中でも反射率が高く、光学式センサーに適しています。
当社のエッチングでμm単位の微細なパターンを形成することで、より細かな制御を可能とするセンサー用スケールが作製可能です。
また、金属の表面保護のためにカバーシートを貼り付けますが、黒いもの、透明なもの、両面テープのものなど、さまざざまな仕様をお選びいただけます。
総厚0.1mm以下の貼り付け可能なスケール

当社では近年、基材・パターン・テープを含めた厚みが0.1mm以下のスケールを開発いたしました。
両面テープ仕様にして貼り付けることもできます。
これにより、フィルムの特性である柔軟性を活かして、立体形状へのパターニングが可能となりました。
フィルムスケールは「次世代のスケール」の可能性を持ったスケール

ガラスとフィルムを比較した場合、最も大きな違いは「寸法安定性(線膨張係数)」になります。
ガラスと比較すると、フィルムは温度変化による影響が大きい素材と言えます。
一方で、最近では、「ガラスと同等の寸法安定性」を持つフィルムの開発も進んでおります。
これまでのフィルムスケールは「ガラスと比較して安価」「加工性が良い」といった、コスト面でのメリットが選ばれる理由でした。
これからは、フィルムならではの「柔軟性」や「軽量化」など、素材の特長を活かした次世代のスケールとなっていく可能性があります。無料サンプルをご用意しておりますので、ご興味ある方は是非お問い合わせください。